家族は若い音楽家の未来を構築する上で、大変重要な役割を果たしている。例え、家族に代わる存在の看過があったとしても家族の絆を上回ることはできない。そして双方に共通することがある。「後進の育成に正解はない。」
「継続は力なり」と言うが、継続するにも力は必要である。そして忘れてはならないことがある。継続をして身に付いた「力」には、影の支えという見えない「力」が存在していることに… もう一歩踏み込むと「支え」の存在が、次の「支え」の存在を生み出す。だから「支えの継続」は必要である。これらのことは、語義として不適切な説明であるが、主観的な解釈に陥りがちな語義を補足する意味で、便宜的に申し上げたまでのこと。筆者はアウトプットを大事にしているのだ。
「本番に勝る練習はない。」演奏会の企画主催をする師匠が仰られていた。真に相違ない。このことを脳裏に浮かべながら、ある発想をしてみた。「本番に勝るものは家族の支えだろうか?」
さて、ある若い音楽家が家族の支えもあって、毎年同時期にコンサートを行っている。高校生の頃から始めて今回で7回目となるそうだ。
「本番に勝る家族の支え」が存在している証しであろうか? 筆者の目と耳で確かめて、その裏付けを取ってみたい。